ブランドマネジメントとは|ブランドの価値を高めて売上につなげるポイント

ブランドマネジメントとは|ブランドの価値を高めて売上につなげるポイント-1

ブランドマネジメントは、ブランドを立ち上げ、そのイメージを確立する過程における総合的なマネジメントです。

もしも現在、あなたの会社が以下のような課題を抱えているなら、ブランドマネジメントによって組織的に解決できるかもしれません。

  • ● ブランディングをもっと効率よく進めたい
  • ● ブランディングにおける困りごとを解消したい

この記事では、ブランドマネジメントについて、その意味や具体的な内容などを解説していきます。

ブランドマネジメントとは

まずは、ブランドマネジメントとはどういうものなのか、その概要を整理しておきましょう。

ブランドマネジメントとは

ブランドマネジメントとは、ブランドを守り、育んでいくために、ブランドに関わる「人」「もの」「こと」の全体を統括することをいいます。

ブランドマネジメントを何のために行うのか

企業には、達成したい目的があります。ブランドマネジメントは、企業が目的に向かって効率よくビジネスを展開できるよう、社会におけるブランドイメージをできるだけ速く、正しく確立するために行います。

ブランドマネジメントを誰が行うのか

ブランドマネジメントは、担当部署や担当者を決めて進めるのが理想です。 とはいえ、ブランディングを重視している企業では専任のブランドマネージャーが担当していることもありますが、専任担当者をつけるのが難しい企業も多いかもしれません。その場合は「管理者不在」の状態にならないよう、誰かが、またはどこかの部署が統括すると良いでしょう。

ブランドマネジメントで重要なポイント

ブランドマネジメント担当者(ブランドマネージャー)の仕事は、多岐にわたります。ここでは、その中から特に重要なポイントを3つ紹介していきます。

  • ● 経営者の立場に立ったマネジメントをする
  • ● ブランドの根本的な価値を見極める
  • ● インナーブランディングに力を入れる

経営者の立場に立ったマネジメントをする

ブランドマネージャーには、ブランドコンセプトを決めて企業内に浸透させ、全ての事業活動がそれに合っているかどうかを判断する、そして時には軌道修正するという大切な任務があります。その際に求められるのは、経営者の立場に立ったマネジメントです。なぜかというと、ブランドの運営は企業経営と密接な関係があるからです。

ブランドコンセプトとは、ブランドの根本的な価値を明確にしたものです。言い換えると、社会における企業の存在意義・存在価値を表したものでもあります。つまり、ブランドマネージャーの判断は経営判断であり、その視点は経営者の視点であるべきなのです。

ブランドの根本的な価値を見極める

ブランドマネジメントでは、ブランドの根本的な価値を見極めることが大切です。それがなぜなのか、どういうことなのかを理解するために、一つ例を挙げて考えてみましょう。 皆さんは、もしもお金を払わずに好きな土地に住めるとしたら、どのエリアを選びますか。例えば、次のような夢のような引っ越しを想像する人も多いかもしれません。

  • ● 大都会の東京都渋谷区
  • ● 温泉の多い湯布院
  • ● 海を見ながら仕事ができるハワイ

しかし、自分でお金を払って購入するのであれば考えが変わるのではないでしょうか。色々な地域を見に行き、住みやすいか、通勤はどうかなどを十分に考慮したうえで選ぶでしょう。

これは、ブランドにおいても起こり得ることです。表面的な、雰囲気の良いブランドイメージを作れば、知名度が高まり最初は人が集まるかもしれません。しかし、いくら外側を取り繕っても中身が伴っていなければ、結局は消費者に選んでもらうことができないのです。

消費者に選んでもらえるブランドになるためには、「選ばれる理由」が必要です。だから、ブランドの根本的な価値を見極めることがブランドマネジメントでは重要なのです。

インナーブランディングに力を入れる

インナーブランディングとは、組織の内部に対して理念や戦略などを伝え、浸透させるための取り組みをいいます。ブランドマネジメントに置き換えると、ブランドコンセプトや戦略などを関係者全員に認知してもらうための取り組みということになるでしょう。

そのように聞くと「売上に直結しないから後回しにしよう」と思われるかもしれませんが、実は、事業成功の鍵はインナーブランディングが握っているといっても過言ではありません。その理由は、大きく2つあります。

  • ● ブランドの価値を消費者に正しく伝えられるようになるから
  • ● 社内トラブルが起こりにくくなるから

ブランドの価値を消費者に正しく伝えられるようになるから

インナーブランディングを適切に行うと、ブランドの価値を消費者に正しく伝え、ブランドの力を生かして事業を進められるようになります。

それがどういうことなのかを説明しましょう。

ブランドと消費者のタッチポイント(接点)には、例えば以下のようなものがあります。

  • ● 広告
  • ● 商品
  • ● 店舗
  • ● ECサイト
  • ● 販売員、営業社員
  • ● カスタマーサービス など

ブランディングでは、すべてのタッチポイントにおいて正しいブランドイメージを伝えるのが基本です。しかしインナーブランディングが適切に行われていない組織ではそれができず、タッチポイントの一つひとつで社員が自己流のビジネスを展開している可能性があります。そうなるとブランドイメージも確立されず、ブランドの力を生かしたビジネスも難しくなってしまうでしょう。

ブランドの力を生かした事業は、社員全員がブランドを理解していて、その価値を消費者に正しく伝えられる状態にあるという基盤の上に成り立っているのです。

社内トラブルが起こりにくくなるから

ブランディングを進める中で、ブランド担当とマーケティング・販売担当との間で考えの対立が起こっている企業もあるのではないでしょうか。対立が起こる原因は、時間をかけてブランドを育むブランド担当と、今の売り上げを作りたいマーケティング・販売担当とでは、ブランドに対する立場が異なることにあります。

企業が発展するためには目の前の売上も大切ですが、長い目で見てブランドを育んでいくことはさらに大切です。インナーブランディングを適切に行い、社員に正しく理解してもらうことで、このような対立はなくなるでしょう。

インナーブランディングについては、下記の記事で詳しく解説しています。ぜひご覧ください。

▶︎インナーブランディングとは

まとめ

この記事では、ブランドマネジメントについて紹介しました。

ブランドを発展させ、会社を大きくしていくための第一歩は、社員全員が自社ブランドについて正しく理解することにあります。ブランディングが難しいときや壁にぶつかったとき、解消したい困りごとがあるときには、ぜひ当社にご相談ください。

グラビティーワン株式会社では、企業や事業のブランディングをお手伝いしています。ブランド戦略の策定から、企業理念やブランドコンセプト作り、インナーブランディング、ロゴデザイン、パッケージデザインまで、15年にわたって一橋ICSで講義を務めた亀谷が相談を受け付けています。まずはじっくりお話を伺いますので、ぜひお気軽にお問合せください