組織を強化して事業を成功に導く「社内広報のヒント」
事業を成功に導くためには、組織全体が同じ方向に向かって進むことが不可欠です。しかし、社内でその意識を統一し、従業員一人ひとりが企業の目標に向かって行動するためには、どうすれば良いのでしょうか。
その課題を解決する一つの方法として、社内広報の活用が挙げられます。従業員が会社の価値観や事業の目的を理解することで、組織が強化され、事業全体にも良い影響を与えるでしょう。この記事では、企業理念を日々の業務に反映させるための、社内広報の具体的なヒントをお伝えしていきます。社内広報とは
社内広報とは、企業が社内に向けて行う広報活動のことをいいます。
企業が事業を成功させるためには、事業の目的や会社の価値観を社員全体に共有する必要があります。多くの会社では、企業理念やMVV(ミッション・ビジョン・バリュー)という形で明文化していますが、ただ言葉にするだけでは伝わりません。そのため、社内広報という形で社内に向けて発信し、浸透を図るのです。
これにより、社員は事業の目的や会社の価値観を理解し、日々の業務に反映させられるようになるでしょう。
以下の記事で、社内広報の取り組みについて紹介しています。あわせてご覧ください。
企業理念を浸透させるための社内広報のヒント
ここからは、企業理念を従業員に浸透させるために効果的な社内広報のヒントを具体的に紹介します。まずは、そもそもなぜ企業理念が必要なのかを整理しておきましょう。
企業理念が必要な理由
事業を成功させるために企業理念が必要な理由を、具体例を交えて紹介します。
ある企業では、環境保護に取り組むことを企業理念に掲げ、製品開発やサービスの提供に取り組んでいます。具体的には、以前は石油系の素材が使われていたものを原材料から見直し、紆余曲折の末にリサイクル素材を使って高品質な製品を作ることに成功しました。現在も、さらに別のリサイクル素材と天然素材との組み合わせで高品質な商品を作るべく、研究を重ねています。
安く簡単に手に入る石油系素材を使えば、時間やお金をかけずに大量生産することができます。しかし、それでもなお環境保護にこだわって研究を重ねているのは、持続可能な社会を目指して邁進しているからです。携わるすべての人が同じ目的に向かっていなければ、ここまで徹底した商品開発はできないでしょう。事業の成功のために企業理念が必要なのは、これが理由です。
企業理念を浸透させるための社内広報のヒント
社内広報というと、社内報やポータルサイトで情報を伝えるというイメージがあるかもしれませんが、決まった形にとらわれる必要はありません。重要なのは、企業理念や経営方針を従業員にしっかりと伝え、理解してもらうことです。その目的を達成するためのヒントを2つ紹介します。
ミーティングで理念を共有する
企業理念を従業員に浸透させるために、ミーティングを開催して会社からのメッセージを伝えるという方法があります。たとえば、企業理念に基づく最新の取り組みや、社員の成功事例を発表し、全社員に対して理念がどのように実践されているかを具体的に示すのです。
可能であれば全社ミーティングで経営陣が直接伝えるのが理想ですが、ビデオメッセージやオンラインのミーティングを行うのも良いでしょう。部署ごとに実施するのも一つの方法ではありますが、その場合は、各部署のリーダーが企業理念や経営陣の思いを正しく理解していることが重要です。 このように、ミーティングというリアルな場で情報を共有するのも、社内広報の一つの施策として有効です。ぜひ検討してみませんか。
従業員の声を社内に届ける
近年、多くの企業で、従業員の声を経営に反映する取り組みを進めています。アンケートによって従業員からのフィードバックやアイデアを集め、それを経営判断に生かすのです。そのような取り組みを続けていけば、経営の透明性を高めるだけでなく、従業員の意見を尊重する企業文化を育むことにもつながるでしょう。
そして、せっかくフィードバックを集めたら、ぜひ社内にも共有したいところです。企業理念や経営陣の価値観などを上司から聞くのとは異なり、同僚の意見や考え方を伝えることで、他の従業員の共感を得やすくなるでしょう。企業理念や事業の目的などについて自らも考え、自発的に経営に参加しようという意識も高まるのではないでしょうか。
社内広報を活用して従業員の声を社内に届けることで、経営に関わる実感を持つ社員を増やし、組織全体の共通意識を形成することができるのです。
まとめ
この記事では、組織を強化して事業を成功に導くための社内広報について、具体的なヒントを紹介しました。
- ● 社内広報とは
- ● 企業理念を浸透させるための社内広報のヒント
社内広報の目的は、企業理念や経営方針を従業員に伝え、それを業務に反映させることです。従業員が事業の目的や会社の価値観を理解し、自分の役割を見出すことで、組織全体が目標に向かって一体となって進んでいくことができるでしょう。
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