企業理念を効果的に伝える社内広報のポイント

企業理念を効果的に伝える社内広報のポイント

企業理念は、知ってもらうだけでなく、従業員一人ひとりに正しく理解してもらい、実際の行動につなげることが重要です。

この記事では、企業理念を効果的に伝え、従業員に企業理念に沿った行動を促すための、社内広報の役割について解説します。具体的な手法についても紹介していますので、ぜひ最後までご覧ください。

企業理念を浸透させるための社内広報の取り組み

企業理念を社内に浸透させ、従業員の具体的な行動に落とし込むために、社内広報で何ができるでしょうか。まずは、社内広報にできる二つの取り組みを紹介します。

企業理念を定期的に共有する

企業理念の共有は、組織全体の成長を支える基盤となります。従業員全員が同じ目標に向かって進むためには、企業がどのような価値を提供し、社会の中でどのような役割を果たしているのかを理解し、共感してもらうことが重要だからです。

社内広報を活用すると、ニュースレターや社内ポータルなどを使って、定期的に従業員に伝えることができます。企業理念は、時間の経過とともに忘れられていき、いつのまにか形骸化してしまうことも多いですが、定期的にメッセージを発信することで従業員の意識の中に根付かせ、行動につなげることも可能になるでしょう。

文字だけでなく、動画やインフォグラフィックを活用し、視覚的な効果を利用して伝えていくのも良い方法です。

従業員に共感される取り組みを行う

企業理念は従業員全員が理解していても、実際には「知っているだけ」で終わっていることも少なくないでしょう。しかし、重要なのは、企業理念を行動指針として理解し、日常業務に取り入れることです。

そのためには、トップダウンで一方的に伝えるのでなく、従業員の意見を取り入れた双方向のコミュニケーションを行うのも一つの方法です。たとえば、意見を投稿できるコーナーを設けたり、アンケートを実施したりして、誰もが考えを述べ、一緒に考えられるような機会を用意するのです。このような取り組みを行えば、従業員が経営に参加できるようになるため、もっと会社のことを理解し、共感できるようになるでしょう。

リモートワークやテキストコミュニケーションが浸透し、社員同士が直接話す機会が減った現代においては、このような取り組みを積極的に増やしていくのも良いのではないでしょうか。

企業理念を効果的に伝える具体的な手法

企業理念を効果的に浸透させるためには、ただ発信するのではなく、従業員に見てもらえるような発信をする工夫が必要です。ここでは、効果的な社内広報の手法について、以下の2つの観点から紹介します。

  • ● 企業理念を伝えるためのツール
  • ● 企業理念の理解を促進するコンテンツ

企業理念を伝えるためのツール

社内広報として企業理念を伝えるために、企業によっていろいろなツールが活用されています。ここでは、代表的な3種類のツールを紹介します。

  • ● ニュースレター
  • ● 社内ポータル
  • ● チャットツールやコミュニケーションツール

ニュースレター

従業員に定期的にメールを配信し、社内の情報や仕事で役立つヒントなどを伝えます。 開封率を高めるためには、メールタイトルの工夫や、短時間で読み終わるボリュームにおさえること、毎回有益な情報を載せ、社員が意欲的にみたくなるコンテンツを届けることが重要です。

社内ポータル

従業員が日常的に利用している社内ポータルも、社内広報のツールとして活用できます。 社内ポータルは、情報を載せたらそのまま放置されやすいという問題点があるため、こまめに更新し、常に最新情報が載っているということを従業員に意識させることが重要です。更新した際に通知する仕組みを取り入れるのもおすすめです。

チャットツールやコミュニケーションツール

チャットツールが取り入れられている企業も多いでしょう。チャットツールは、一方的な情報発信だけでなく、気軽なディスカッションにも活用できます。

このようなツールには、情報が他の会話に紛れてしまいやすいという問題がありますが、社内広報の専用チャンネルを設ければ解決できるでしょう。誰もがオープンにもクローズドにも気軽に連絡できるルールにしておけば、双方向のコミュニケーションをとりやすくなります。

企業理念の理解を促進するコンテンツ

企業理念を従業員に深く理解してもらうためには、伝わりやすい形式で情報を提供することが大切です。ここでは、理念の理解を促進するための3種類の効果的なコンテンツ形式を紹介します。

  • ● 動画メッセージやインフォグラフィック
  • ● 従業員インタビュー
  • ● Q&A集

動画メッセージやインフォグラフィック

企業理念を効果的に伝える方法の一つとして、動画メッセージやインフォグラフィックが活用されています。視覚と聴覚を利用したこれらの方法は、情報をスピーディに効果的に伝えられるからです。一般的に、画像はテキストの数倍、動画はテキストの数千倍の情報量を伝えられるといわれています。

長編にしてしまうと最後まで視聴してもらえない可能性もあるので、近年注目されているショート動画の形で複数制作するのもおすすめです。なお、動画は音声オフにして視聴されることも多いので、必ずテロップを入れておきましょう。

従業員インタビュー

従業員インタビューは、企業理念がどのように現場で実践されているかを従業員同士で共有するのに適したコンテンツです。同じ立場の従業員が成功例や工夫を紹介することで、他の従業員も共感しやすく、日常業務に取り入れやすいというメリットがあります。 形式ばったものよりも、親しみやすい内容にする方が、より多くの人に見てもらえるコンテンツになるでしょう。

Q&A集

Q&A集は、従業員の疑問に答える形で企業理念を伝えられるという点でおすすめです。一方的な説明ではなく、従業員からの質問に回答する形式になっているため、自分ごととして受け入れやすいからです。

内容を簡単に更新できる仕組みにしておき、定期的に追加して充実させていくと良いでしょう。

まとめ

この記事では、企業理念を効果的に伝えるための社内広報のポイントを紹介しました。 企業理念を従業員に定着させ、行動指針として浸透させるには、時間をかけて繰り返し伝えていくことが欠かせません。社内広報を活用することで、さまざまな形で定着を図ることが可能になるでしょう。

グラビティーワン株式会社では、企業理念策定についてのアドバイス、サポートをしています。「企業理念が自社に本当に必要なのか分からない」「何から始めれば良いか相談したい」など、気になることがあれば、ぜひお気軽にお問合せください。

15年にわたって一橋ICSで講義を務めた亀谷が、じっくりお話を伺います。